というわけで、
ういは、みんなと青春するのだ!!
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【FALALA】の人と一緒!
放課後、商店街で待ち合わせて晩御飯のお買い物して、寮に帰るの!
あのね、私。グラタンが食べたいの!
自分じゃ上手に作れないから、わがままいってみる。お願いしてみる
人ごみいっぱい。迷子にならないように紫姫ちゃんと手をつなぐ
あ、焼き芋の匂いする(走り出す)
って、うにゃぁぁん、お目付け役のヒトに襟首とっ捕まえられた!
迷子?ならないもん!
一緒に行けばいいんだよ!(がしっと腕捕まえて神夜先輩連行
結局買った焼き芋、ぱくつきながら
みんなで帰る。一緒に帰る。
帰ったら、宿題教えてもらうの。ご飯の準備するの。独りで部屋にいるのは嫌い
みんなと一緒に過ごす日々が当たり前になってゆくの
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(11/28 22時更新)
…青春ってなんですか。
もっと爆発したほうがいいですか?
だとするのなら、もうちょっと爆発することを考えるw
教師然、とした男が少女の頭を撫でていた。
「もう、一人でも平気かい?」
「うん、平気です」
頷いた少女に、もう一人。中年のメガネをかけた女性は心配そうに身をかがめ。彼女と視線を合わせた。
「別に、普通寮に入ってもいいのよ?いくら学園借り上げとはいえ、街中に一人暮らしなんて」
ぎゅっと眉を寄せた女性は、心から心配そうに言った。
彼女は、この教育施設に入った頃から、少女を…「うい」を担当してくれた教師だ。
5歳の時、羅刹にさらわれ。社会とは隔絶されたままダークネスの傍で育った少女は、恐ろしいことに社会常識もなく。基礎教育も受けていなかった。
野の獣よりましだったのは、おそらく従者となった人間たちが最小限彼女に知識を与えたためだろう。
保護されたばかりの彼女は、金銭の感覚を持たず。時間の概念を知らず。かろうじて服を着ることと、自らの意志を伝えるつたない言葉だけを持って、ふるふると震えていた。
片言の、幼い頃に覚えた童謡を繰り返し歌っては、山の中にあった箱庭に帰りたいと泣いて過ごす。
かんしゃくを起こすと、小さな子供のように暴力を振るって我を通そうとするため、施設の中でも長いこと共同生活を営めずにいたのだ。
それでも、彼女を担当した教師たちは強い意志と誠実さをもって彼女の中に小さく守られていた『人間性』の…たとえば思いやりや優しさなどを、根気強く育ててくれた。
妁滅者の卵らしく強い意志を持つ少女の魂が、容易く闇に飲まれてしまわぬようにと保護し、教育した。…文字通り「教え育てて」みせたのだ。
そうしてこの『武蔵坂学園』を作った大人たちは多くの闇落ちから救われた子供や、ダークネスと深くかかわったことにより傷ついた子供たちを守り育て上げた。
「いいの、うい…じゃない、私には野望があるの!」
月日が経って、彼女は心の内にある飢えを満たすように勉強をし。社会常識を学んだ。
そして、羅刹によってはぐくまれていた危うさを真綿に包むように眠らせた彼女は、今日この教育施設を「卒業」することを許されたのだ。
そんな彼女は、最近自分を名前で呼ばないように気をつけているらしい。子供っぽいから、という理由だが気がつくと自分を「うい」と呼んでしまう。
「お友達と一緒に暮らすの!家族みたいにするの!そういうのがいいの!」
高らかに宣言する少女は、ばたばたと両手を振り回す。その仕草はまだまだ年の頃よりも稚く、教師たちを苦笑させた。
「きっと楽しいと思うの!」
その野望が、すぐにでもかなうというように彼女は大人たちに曇りない笑顔を向けた。
背後:と言ってもこれから彼女は戦いに満ちた生活を送ることになる。
これは、彼女がまだ宝箱に幸せなものばかりを詰められると信じているという物語。
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