むぅ、とショウウィンドウを覗き込む。
　クリスマスも近くって、その中はキラキラ光るステキなものでいっぱい。

　クマのぬいぐるみ、パールとお花の髪飾り、レェスのシュシュに、ふわふわまっしろファーのティペット。
　キラキラ硝子のハートブローチ。

　「うーん？」

　でもおこずかいは、クレープとたいやきとお好み焼きと。
　その他諸々に消えている。

　自分がまごうことなき羅刹だったら、この硝子ぶち割って好き放題もらってくんだろうなーとか考えた。
　（ほんっと、ダークネスって好き勝手でいいよね！）
　半ば八つ当たりでぷんとふくれて、くるり踵でターンする。

　今日の晩御飯は何かなぁ？

　

　たとえば、硝子ぶち割って好きに物を盗んで。じゃまするヤツをぶちのめして。
　そんな感じで生きてるのが羅刹だとかって

　実際、そんな羅刹と暮らしてた私は、その行動予想をまざまざとできたりする。

　欲しいものがあったら、やりたいことがあったら。
　ヤツラは絶対、我慢しない。
　全力の暴力を持って、障害になるものが人であろうが何であろうが。
　薄い硝子をひと殴りするように叩きのめして捻じ伏せて。そして大声で笑う。
　

　…ういも、そうやってもいいかなと思うときがチラリとある。

　でも、やったらきっと怒られるなぁって。
　怒られるのは嫌だし。それをして顔をしかめられるのも、悲しい顔されるのも嫌。
　てゆか、今それをやったら…ものすっごく多くの人たちに怒られる気がする。めってされて、頭にゲンコツ落とされて。哀しい顔されて。正座説教される。
　…うわぁ、まざまざと想像できる。
　で、それが想像できて。それが嫌だと思うかぎりは。
　ういは闇堕ちしてしまったりはしないのだと思う。

　欲しいものがいくつあっても

　大切にしたいものと、引き換えにしてしまうような『欲』も『絶望』も、私にはない。
　まだ、見つけていない
　


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　って、ダンスコンテストの結果が返ってきた！
　楽しかった！

　決勝にはいけなかったんだなー。でも思った以上に描写されててうれしかったのです
　えへへー

　ほんとに、ほんとに楽しかったのです