私は孤児なんだって。
…灼滅者、って言う称号に隠れていたその言葉は、あんまりなんだか……興味ないわ。
けっこう、どうでもいいことかも。
だって、そんなのたくさんいるもの。
「家族」を「家庭」を知らないだって、いっぱいいる。
血縁を探したいなら、手伝ってあげる…と言われたけど
ういは…興味、ないわ。
だって、生きてるなら。血がつながってるってだけだもん。
いまさら、向こうだって困ると思うのです。
あと、なんだか
ういと、血のつながりがあると
死んでしまう気がして、嫌。
真っ赤になって、死んでしまう気がするから。嫌。
そういえば、考えたこともなかったけれど
おとうさんと、おかあさんは
真っ赤になったあと、死んで、しまったのかしら
考えたこと、なかった
一度も、考えたこと、なかった
きっと、死んでしまったんだよね?
背後:死んだのだと漠然と思い込んでいただけで、ほんとに死んだのかはわからない。
何が起きたのかすらわからないし、強く思い出し考えたことすらなかった。
彼女は「考えることをしないこと」「素直なこと」「夢を見ること」
この三つに正気を守られて生きている。PR